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デジタル保存だけでは危険かも

誰もパスワードがわからない?
デジタル保存だけでは危険かも

事故によりお父様(60代)を亡くされたご長男(30代)から、相続に関するご相談をお受けしました。
突然の出来事だったため、お母様(60代)は憔悴しきった状態でしたが、幸いご長男がしっかりされた方だったため、葬儀等は滞りなく進められたようです。

パスワードがわからない・・・

お父様は日頃から、「自分に不測の事態が起きたときには、タブレットを確認すれば良い」「大切な情報はすべてタブレットに保存している」とおっしゃっていたそうです。
その会話が出たとき、お母様かご長男が「タブレットの起動パスワードを教えて」と尋ねておけば良かったのですが、二人ともまだ先のことと思っていたため、パスワード自体が話題になることはありませんでした。
そして、お父様はパスワードを誰にも伝えることなく突然亡くなられてしまったのでした。

すべてがタブレットの中に

お父様とお母様は、ご結婚された当時から、すべての財産管理をお父様が行ってこられていました。
お母様は、買い物等の日常生活に必要なお金だけをお父様から受け取っていたのです。
また、重要な書類は貸金庫に入っている、ということまでは知っていたものの、どの銀行のどの支店の貸金庫なのかがわかりません。
さらに、株の取引や投資も行っていたようなのですが、どの証券会社なのかがわからない状況です 。
おそらくこれらの情報はすべてタブレットに入っているはずなのですが、パスワードがわからないためどうすることもできません。

専門の業者をご紹介

途方に暮れてご相談に来られたご長男に、パスワード解析を専門に行っている業者をご紹介しました。
パスワードが不明なときの対応として、初期化(購入時と同様の状態に戻すこと)するケースは多いのですが、
今回はタブレットに保存されているであろうデータを間違いなく取り出すことが最重要でした。
不正防止のため、戸籍等でタブレット所有者の相続人であることを証明し、業務を依頼。
お父様が事故に遭われたときもタブレットを持っていた、ということでタブレット自体の損傷も懸念されていましたが、すべてのデータを確認することができました。
そして、タブレットに保存されていたデータを利用し、相続手続は無事終了しました。

家族の想い出がいっぱい

タブレットからは、金融機関等の情報が出てきましたが、他にも、お父様とお母様がご結婚されたときやご長男が誕生されたときの写真、スキャンして画像化された表彰状等、たくさんのデータも出てきました。
それらのデータを見て、お母様は本当に喜んでいらっしゃいました。
タブレット内にすべてのデータを保存するということ自体はリスクが大きすぎておすすめはできませんが、お父様のご家族への想いは十分に伝わった印象深い案件です。

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